シニアトレーナーという生き方。19年間ワンちゃんと向き合った先に見えたもの

冬の朝、湘南辻堂店のトレーニングルームに陽が差し込んでいます。今日も私、久保田は7時半から1歳のボーダーコリーと向き合っています。SOPRAで働き始めて今年で19年目。振り返れば、この仕事を「一生の仕事」にしようと決めたのは、いつだったでしょうか。

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2007年、銀座本店1号店の開業日

私がSOPRAに入社したのは、創業まもない2007年のことでした。当時はまだ銀座に1店舗だけ。スタッフも10人に満たない小さなサロンで、正直、将来が見えない不安もありました。

当時のドッグトレーナーという職業は、今ほど認知されていませんでした。「犬のしつけなんて、飼い主がやるものでしょ」と言われることも珍しくない時代です。独立開業するか、訓練所で修行を積むか。キャリアの選択肢は限られていて、「会社勤めのドッグトレーナー」という働き方自体が珍しかった。

それでも続けてこられたのは、目の前のワンちゃんと飼い主さんの変化が、何よりのやりがいだったからです。生後3ヶ月のパピーが、半年後には落ち着いて飼い主さんの横を歩けるようになる。吠え癖に悩んでいた子が、穏やかに他の犬と挨拶できるようになる。その瞬間に立ち会えることが、私をこの仕事に繋ぎ止めてきました。

業界の変化と、自分の立ち位置の変化

19年間で、業界は大きく変わりました。ペット関連市場は拡大し、トリミングサロンや犬の幼稚園は珍しいものではなくなりました。SNSの普及で、飼い主さんの情報リテラシーも格段に上がっています。「YouTubeで見た方法を試したんですが、うまくいかなくて」という相談が増えたのは、ここ5年くらいでしょうか。

同時に、私自身の立ち位置も変わりました。入社3年目までは、ひたすら技術を磨く日々。5年目で店舗の責任者を任され、10年目で後輩の育成を本格的に始めました。そして今はシニアトレーナーとして、複数店舗を巡回しながら若手の指導と、難易度の高いケースの対応をしています。

シニアトレーナーの役割

SOPRAのシニアトレーナーは、単なる技術の熟練者ではありません。店舗運営のサポート、スタッフ育成、お客様対応の最終フォロー、新人研修の講師など、多岐にわたる役割を担います。鵜澤(六本木)、寺原(銀座本店)、宮武(池袋)、そして私(久保田・湘南辻堂/恵比寿)の4名が、現在この立場で働いています。

若手だった頃には見えなかった景色

正直に言うと、30代の頃は焦りもありました。同期の友人たちが別の業界で昇進したり、結婚して家庭を築いたりする中で、「このままでいいのか」と自問自答する夜もありました。ドッグトレーナーの給与は、他の専門職と比べて決して高くありません。体力的にも、毎日大型犬を扱うのは楽ではない。

転機になったのは、ある飼い主さんの言葉でした。保護犬を引き取った方で、その子は人間不信が強く、散歩もままならない状態でした。半年間、週2回のトレーニングを続けて、ようやくその子が私の手から初めておやつを受け取った日。飼い主さんが涙を流しながら「久保田さんがいなければ、この子を手放していたかもしれません」と言ってくれました。

その時、気づいたんです。この仕事は、積み上げてきた時間と経験が、そのまま価値になる職業だと。若手には見えない犬のサインが読めるようになり、飼い主さんの不安を言葉にする前に察知できるようになる。19年間、毎日ワンちゃんと向き合ってきたからこそ、今の自分がある。

若手トレーナーに伝えたいこと

最近、入社2年目のスタッフから「久保田さんは、どうしてこの仕事を続けてこられたんですか?」と聞かれました。その子は真面目で、技術も日々向上しているのですが、将来への不安を抱えているようでした。

私が伝えたのは、こんなことです。

「完璧」を目指さなくていい

若い頃の私は、すべてのワンちゃんを完璧にトレーニングしなければと思い込んでいました。でも、犬も人間と同じで、性格も成長速度も違います。教科書通りにいかないことの方が多い。大切なのは、その子に合った方法を探し続ける姿勢です。

先月、3年間担当している柴犬の子がいます。他の犬への警戒心が強く、なかなか改善しませんでした。でも飼い主さんは「以前よりずっと穏やかになりました。久保田さんのおかげです」と言ってくれる。完璧じゃなくても、その子が少しでも幸せに暮らせるようになれば、それが私たちの仕事なんだと思います。

「好き」だけでは続かない、でも「好き」がないと続かない

矛盾しているように聞こえるかもしれません。でも、これは本当です。

この仕事は、体力的にも精神的にもきつい日があります。噛まれることもあるし、飼い主さんとの意思疎通がうまくいかず悩むこともある。ドッグトレーナーの募集要項には書かれていない、地味で泥臭い部分がたくさんあります。

それでも、朝起きて「今日はあの子のトレーニングだ」と思うとワクワクする。その気持ちがあれば、きっと長く続けられます。逆に、「犬が好きだから」という理由だけで始めると、現実とのギャップに苦しむかもしれません。

一人で抱え込まない

SOPRAには、困った時に相談できる仲間がいます。私自身、何度も鵜澤さんや寺原さんに助けられてきました。先週も、攻撃性の強いテリアのケースで、宮武さんにアドバイスをもらいました。

若手のうちは「先輩に聞くのは恥ずかしい」と思うかもしれません。でも、わからないことを聞ける環境があるのは、本当に恵まれています。一人で抱え込んで潰れるより、チームで支え合いながら成長する方が、ずっと健全です。

シニアトレーナーの日常と、これからの目標

現在の私の1週間は、こんな感じです。

  • 月曜・水曜・金曜:湘南辻堂店でトレーニングセッション(1日5〜7件)
  • 火曜:恵比寿店での新人トレーナー研修
  • 木曜:銀座本店での症例検討会、店舗ミーティング
  • 土日:どちらか1日は湘南辻堂店でセッション、もう1日は休み

年間休日は110日程度で、シフトは基本的に自分で組めます。私の場合、平日に1日休みを入れて、趣味のサーフィンに行くことが多いですね。海に入ると、頭がリセットされて、また新鮮な気持ちで犬たちと向き合えます。

この先10年、20年の目標

SOPRAは2026年秋に新店舗を続々とオープンする予定で、積極的に採用を進めています。会社が成長する中で、私の役割も変わっていくでしょう。

個人的な目標は、次世代のシニアトレーナーを育てることです。今の若手スタッフの中から、10年後に私の立場を引き継いでくれる人材が出てきてほしい。そのために、技術だけでなく、仕事との向き合い方や、長く続けるための心構えも伝えていきたいと思っています。

もう一つは、自分自身がまだ現役でトレーニングを続けることです。管理職になると現場を離れるケースが多いですが、私は60歳になっても、犬たちと直接関わっていたい。シニアトレーナーという立場だからこそ、現場に立ち続けることに意味があると考えています。

SOPRAのキャリアパス

ドッグトレーナーとして入社後、経験を積むと店舗責任者、エリアマネージャー、シニアトレーナーなど、様々なキャリアの選択肢があります。トレーナー業務を続けながら管理職になる道もあれば、専門性を深めてスペシャリストとして活躍する道もあります。詳しくは福利厚生・キャリア支援のページをご覧ください。

「定年」のない職業だからこそ

ドッグトレーナーに明確な定年はありません。体力が続く限り、経験と知識を活かして働き続けられます。実際、業界には70代で現役の方もいらっしゃいます。

ただ、だからこそ、どう長く続けるかを考える必要があります。無理をして体を壊せば、続けられなくなる。プライベートを犠牲にしすぎれば、燃え尽きてしまう。SOPRAが年間休日をしっかり確保し、シフトの柔軟性を重視しているのは、スタッフに長く働いてほしいからです。

私自身、40代に入ってから、働き方を少し変えました。以前は週6日働くこともありましたが、今は週5日が基本。休みの日はしっかり休んで、心身をリフレッシュさせる。その方が、結果的に良い仕事ができると気づきました。

最後に—これから応募を考えている方へ

この記事を読んでくださっているあなたは、きっとドッグトレーナーという仕事に興味を持ちながらも、「本当に長く続けられるだろうか」と不安を感じているかもしれません。

正直に言います。楽な仕事ではありません。華やかに見えて、泥臭い部分もたくさんあります。でも、19年間この仕事を続けてきた私が断言できるのは、「積み重ねた時間が無駄にならない職業」だということです。

あなたが今20代でも、30代でも、40代でも、遅すぎることはありません。大切なのは、犬と向き合い続ける覚悟と、学び続ける姿勢です。

SOPRAには、あなたを支える仲間がいます。私も含めたシニアトレーナーたちは、新しく入ってくるスタッフ一人ひとりの成長を、本気で応援しています。

もし少しでも興味を持ったなら、まずは店舗見学に来てみてください。湘南辻堂店でも、恵比寿店でも、実際のトレーニング風景を見ていただけます。私が直接、この仕事のリアルをお話しします。エントリーフォームから、気軽にご連絡ください。あなたと一緒に働ける日を、楽しみにしています。

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