入社前に知りたかったこと、入社後に気づいたこと。1年目の正直な振り返り

ペット業界の新卒者の1年以内離職率は、約40%とも言われています。専門学校を卒業して就職したものの、「思っていたのと違った」と感じて辞めてしまう人が少なくないのが現実です。

私も昨年の春、SOPRAの銀座本店にトリマーとして入社しました。あれから1年。正直に言うと、想像していたこととまったく同じだったわけではありません。でも、今もここで働き続けています。この記事では、入社前に抱いていたイメージと実際のギャップ、そして「それでも続けている理由」を、1年目の新人トリマーとして振り返ってみたいと思います。

目次

入社前に想像していたこと、実際は違ったこと

専門学校時代、私は「トリマーの仕事=1日中カットしている」とイメージしていました。シャンプーして、ドライして、可愛くカットして、飼い主さんに喜んでもらう。その繰り返しだと思っていたんです。

でも、実際に働き始めて最初に驚いたのは、カット以外の業務の多さでした。

  • 店内の清掃(トリミング室だけでなく、待合スペースやトイレまで)
  • 予約電話の対応
  • シャンプー剤や備品の在庫管理
  • 飼い主さんへのカウンセリングシートの記入
  • SNS用の写真撮影

「こんなにやることあるの?」というのが正直な感想でした。特に最初の2ヶ月は、シャンプーとブローの練習ばかりで、カットにはほとんど触れませんでした。学生時代にモデル犬で何度もカットしていたので、「もっと早くカットさせてもらえると思っていた」というのが本音です。

先輩の言葉
当時、私の教育担当だった寺原シニアトリマーに「なんでこんなにシャンプーばっかりなんですか」と愚痴をこぼしたことがあります。そのとき返ってきた言葉は、「シャンプーとブローができない人に、カットはさせられない。犬の皮膚の状態を見極める力も、毛を綺麗に乾かす技術も、全部カットの土台だから」というものでした。

当時はモヤモヤしましたが、半年経った頃から、その意味が少しずつわかってきました。

予想以上に良かったこと

逆に、「こんなに恵まれているんだ」と入社後に気づいたこともあります。

先輩が本気で育ててくれる環境

専門学校の先生からは「就職先によっては、放置されることもある」と聞いていました。忙しすぎて先輩が教える余裕がなく、見て盗むしかない職場もあると。

でも、SOPRAでは違いました。銀座本店の寺原さんは、毎朝30分早く出勤して、私のブローをチェックしてくれました。「ここの毛の流れが整ってないから、もう一度ドライヤーの角度を変えてみて」と、具体的に指導してくれるんです。

忙しい時期でも、「わからないことがあったら必ず聞いて。わからないまま進めるのが一番ダメ」と何度も言ってくれました。このSOPRAのスタッフ同士のサポート体制は、想像以上に手厚いものでした。

飼い主さんとの距離の近さ

もうひとつ驚いたのは、飼い主さんとの関係性です。

最初は「クレームが来たらどうしよう」と不安でしたが、実際に接してみると、皆さんとても優しくて、応援してくれる方ばかりでした。初めて担当したトイプードルの「モコちゃん」の飼い主さんは、「新人さんだから緊張するよね。ゆっくりで大丈夫だよ」と声をかけてくれました。

半年経った頃、そのモコちゃんを再び担当したとき、「前より上手になったね!」と言ってもらえたときは、本当に嬉しかったです。自分の成長を認めてもらえる瞬間があるというのは、想像していた以上のやりがいでした。

辛かった時期と、乗り越えられた理由

もちろん、楽しいことばかりではありませんでした。

入社して4ヶ月目、夏の繁忙期に入った頃が一番しんどかったです。朝から晩までシャンプーとブローの繰り返しで、手も腰も痛くて、「私、本当にトリマーに向いているのかな」と悩みました。家に帰ると何もする気が起きず、ベッドに倒れ込む日が続きました。

そんなとき、同期入社の幼稚園スタッフの子と話す機会がありました。彼女も「子犬の社会化トレーニングって思ったより地味で、毎日同じことの繰り返しでキツい」と話していて、「みんな同じなんだな」とちょっとホッとしたのを覚えています。

正直、辞めようと思った瞬間もありました
8月の暑い日、予約がパンパンに詰まっていて、シャンプー中に大型犬に引っ張られて転びそうになったとき、「もう無理かも」と思いました。でも、その日の夕方、寺原さんが「今日はよく頑張ったね。ちょっと休憩しよう」とアイスを買ってきてくれて、少し話を聞いてもらいました。そのときに「最初はみんなそうだった。私も1年目は毎日泣いてたよ」と言われて、少し救われた気がしました。

続けられた理由は、ひとつじゃありません。先輩の支え、同期の存在、そして何より「もう少しだけやってみよう」と思える瞬間が定期的にあったからだと思います。

1年経って、成長を実感できたポイント

1年経った今、自分で「成長したな」と感じるのは、こんな場面です。

犬の状態を見極められるようになった

最初の頃は、「シャンプーして乾かしてカットする」という作業をこなすだけで精一杯でした。でも今は、犬を見た瞬間に「この子は皮膚が乾燥しているから、保湿系のシャンプーを使おう」「耳の中が少し赤いから、オーナーさんに伝えたほうがいいな」と判断できるようになりました。

これは、毎日何頭ものシャンプーを繰り返してきたからこそ身についたスキルだと実感しています。

カット技術の向上

9ヶ月目くらいから、ようやくカットを任せてもらえるようになりました。最初はプードルの足先だけ、次は顔のカット、そして全身カット。段階的に任せてもらえる範囲が広がっていきました。

先月、初めて「指名」をいただきました。以前担当したチワワの飼い主さんが、「次もあなたにお願いしたい」と言ってくれたんです。この瞬間、「1年続けてきて良かった」と心から思いました。

後輩に教える立場に

今年の春、新しく後輩が入社してきました。まだ1年しか経っていない私ですが、シャンプーの基礎を教える役割を任されました。自分が教わったことを誰かに伝えるという経験は、想像以上に自分の成長を実感させてくれるものでした。

後輩に「先輩みたいになりたいです」と言われたときは、正直照れくさかったですが、「私もまだまだだけど、一緒に頑張ろう」と思えました。

これから応募を考えている方へ

1年を振り返って思うのは、「理想と現実のギャップは、必ずある」ということです。

SOPRAがどんなに良い環境でも、最初から全部が完璧に楽しいわけではありません。地味な作業も多いし、体力的にキツいときもあります。思うようにできなくて落ち込むこともあります。

でも、それでも続けられたのは、成長を実感できる瞬間があったからです。そして、支えてくれる人がいたからです。

もしあなたが今、「トリマーになりたいけど、続けられるか不安」と思っているなら、その不安は当然のことだと思います。私も同じでした。でも、不安があるからこそ、慎重に職場を選ぶことができるはずです。

SOPRAでは、トリマーの募集要項だけでなく、店舗見学も受け入れています。実際に現場を見て、働いているスタッフと話してみることで、自分に合っているかどうかを確かめてみてください。

私自身、面接のときに「正直、不安なことがたくさんあります」と伝えました。そのとき面接官の方が、「不安があるのは真剣に考えている証拠。その不安を一緒に解消していきましょう」と言ってくれたことが、応募の決め手になりました。

応募する前に「もう少し話を聞きたい」という方も大丈夫です。エントリーフォームの自由記入欄に「相談希望」と書いていただければ、こちらから連絡させていただきます。1年前の私のように悩んでいる方の力に、少しでもなれたら嬉しいです。

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