私の今の勤務時間は、週5日・1日6時間です。月の残業は平均3時間以内。産休・育休を経て銀座本店に復帰してから1年3ヶ月、この数字を維持できています。
恵比寿店で5年間フルタイムで働いていた頃は、月40〜50時間のシフトが当たり前でした。それが今、娘を保育園に送ってから10時出勤、16時には退勤して迎えに行く生活。正直、復帰前は「本当にこんな働き方でトリマーを続けられるのか」と半信半疑でした。
復帰前の面談で見えた、制度と現場のギャップ
産休に入る前、私は店長との面談で「復帰後は時短勤務を希望します」と伝えました。その時点では制度として認められていることは知っていたものの、実際にどう運用されるのか不安でした。
復帰の2ヶ月前、改めて店長と寺原シニアトレーナーとの三者面談がありました。そこで具体的に決めたのは以下の点です:
- 勤務時間:10時〜16時の6時間(休憩1時間含む)
- 担当業務:カットメインで、シャンプーは状況に応じて
- 予約枠:1日最大3頭まで(フルタイム時は5〜6頭)
- 急な休みへの対応:前日までにわかれば予約調整、当日の場合は店舗内で分担
ここで寺原さんが言ってくれた言葉が印象的でした。「制度はあくまで枠組み。大事なのは、あなたが無理なく続けられるシフトを一緒に作ること。最初から完璧を目指さなくていいから」。
実は、この面談の前に別のサロンで働いていた友人に相談したことがあります。彼女は育休後に復帰したものの、「時短勤務だと担当できる業務が限られて、結局肩身が狭くなった」と退職していました。SOPRAでも同じことになるんじゃないかという不安が、正直ありました。
初日から感じた、同僚の空気感
復帰初日。久しぶりのトリミング台に立つ緊張と、娘を保育園に預けてきた罪悪感が入り混じっていました。
1頭目はトイプードルのカット。ブランクもあって手が震えました。隣でシャンプーをしていた後輩の佐藤さん(入社3年目)が、「先輩、焦らなくて大丈夫ですよ。私がシャンプー早めに終わらせるんで、何かあったら声かけてください」と言ってくれました。
お昼休憩の時、スタッフルームで何人かと話していると、同じく子育て中の横浜店の先輩トリマーが週1回応援に来ていることを知りました。「最初の1ヶ月は慣れるまで大変だから、分からないことあったらLINEでいつでも聞いて」とその場で連絡先を交換してくれました。
制度としての時短勤務は整っていても、実際に働きやすいかどうかは現場の空気次第だと思います。SOPRAの場合、ママさんトリマーが複数店舗にいることで、「お互い様」の文化が自然とできているんだと実感しました。
子どもの急な発熱、その時職場は
復帰して3週間目の朝、保育園から電話がかかってきました。娘が38度の熱を出したとのこと。その日は2頭の予約が入っていました。
すぐに店長に連絡すると、「わかった、今から店舗で調整するからまず娘さんを迎えに行って」と即答。その後30分以内に、1頭は別のトリマーが担当、もう1頭は翌日に日程変更という対応が完了していました。
正直、この時は本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。夕方、娘が寝た後に店長にお詫びのLINEを送ると、こんな返信が来ました。
「謝らないで。子どもの体調不良は誰にでもあること。明日も休みが必要なら遠慮なく言ってね。お客様への説明は私たちがやるから、今はお子さんのそばにいてあげて」
翌日、代わりに担当してくれた同僚に改めてお礼を言うと、「私も将来子ども欲しいと思ってるから、先輩が働き続けてくれることが希望になる」と言われました。その言葉で、少し肩の荷が降りた気がしました。
もちろん、急な欠勤が続けば迷惑をかけることに変わりはありません。でも、SOPRAの福利厚生制度には「子の看護休暇」があり、年5日まで有給とは別に取得できます。制度と現場の理解、両方があって初めて「子育てしながら働ける」が実現するんだと思います。
時短勤務でも、キャリアは諦めなくていい
復帰して半年経った頃、店長から「新しいカット技術の研修、受けてみない?」と声をかけられました。
時短勤務だとスキルアップの機会は減ると思っていたので驚きました。研修は月1回、土曜の午前中。娘は夫に預けられる日程だったので参加を決めました。
研修では、フルタイム勤務のトリマーと一緒に最新のカット技法を学びました。講師を務めたのは鵜澤シニアトレーナー(六本木店)。「勤務時間が短くても、1頭1頭への向き合い方は変わらない。むしろ限られた時間で質を高める工夫が、技術向上に繋がることもある」という話が印象に残っています。
実際、時短勤務になってから1頭あたりにかけられる時間は長くなりました。フルタイム時代は次の予約を気にして焦ることもありましたが、今は目の前の犬とじっくり向き合えます。飼い主さんからの「前よりカットが丁寧になった気がします」という言葉が、自信に繋がっています。
SOPRAにはトリマー職の募集要項にも記載されているとおり、経験年数や勤務形態に関わらず技術研修の機会があります。時短だからキャリアが止まるわけではない、と実感できる環境です。
理想と現実、ぶつかった壁
ここまで良いことばかり書いてきましたが、正直に言うと、全てが順調だったわけではありません。
復帰して4ヶ月目、娘が手足口病で1週間休んだ時期がありました。その週は予定していた予約を全てキャンセルせざるを得ず、常連のお客様にも迷惑をかけました。復帰後、あるお客様から「もう担当を変えてもらえますか」と言われたこともあります。
その時は本当に落ち込みました。「やっぱり子育てしながらトリマーを続けるのは無理なのかな」と思った夜もありました。
でも、店長が「そういうこともある。でもあなたを指名してくれるお客様もたくさんいる。完璧を目指さなくていいから、できる範囲で続けよう」と声をかけてくれました。同僚たちも、私が休んだ分を自然とカバーしてくれる体制が続いていました。
SOPRAで働き続けられているのは、制度が整っているからだけではありません。不完全な自分を受け入れてくれる人たちがいるからです。それが一番大きいと、今は思います。
これから復帰を考えているママさんトリマーへ
育休からの復帰は、不安しかないと思います。私もそうでした。
でも、SOPRAには既に子育てしながら働いている先輩が各店舗にいます。時短勤務の人、フルタイムに戻した人、週3日勤務の人、働き方は様々です。復帰前の面談で、自分に合った形を一緒に考えてもらえる環境があります。
完璧じゃなくていい。子どもが熱を出したら休んでいい。それでもトリマーとして働き続けられる。そう実感できる職場です。
もし迷っていたら、シニアトレーナーの鵜澤さん(六本木)か寺原さん(銀座本店)に直接話を聞ける機会も用意できます。エントリーフォームから「育休復帰について相談したい」と書いていただければ、私のような復帰経験者が対応することも可能です。あなたの不安、きっと誰かが経験しています。一人で抱え込まずに、まずは話してみてください。
